新卒の新入社員が入って間もなく
2週間。
彼、彼女らも少しずつ新生活に
慣れて来たところかもしれません。
大きな環境の変化は、身体的にも
精神的にも大きなストレスとなります。
そのストレスをうまくコントロールして、
しっかりと社会人としてのテイクオフを
して欲しいところです。
ストレスを与える原因となるものを
心理学的にはストレッサーと呼びますが、
実はこのストレッサーを
コントロールする事は出来ません。
実際には、ストレッサーと向き合う
自分のコントロールこそが
ストレスコントロールになります。
具体的には、ストレッサーを
どう解釈していくかをコントロールする事が
重要です。
(ストレスコントロールについては
またいつかお話しします。)
しかし、上司や先輩の多くは
ストレスコントロールに関し、
自分の「我慢力」を上げる説教をしたり、
ストレスを忘れる「気分転換スキル」を
指導したりする事が多いものです。
そしてそれは、新人にとっては
取りも直さず新たなストレッサーになる訳です。
このストレスの本質は「変化」です。
特に、自分の思っていたことと違う現実が
目の前に現れた時、そのギャップが
大きければ大きいほど、
深刻なストレスになります。
学生から一転して迎えた緊張の社会人ひと月目。
就活中の会社説明会や採用面接で
見聞きした会社に対するイメージと
大きく違う現実が目の前に広がっていた時、
彼らは大きなストレスを感じます。
そしてゴールデンウィークの休みで
少し肩の力を抜いて、我に帰った時に思うのです。
「このまま自分はあの会社でこの先何十年も
やっていけるのか?」と。
「最近の若い奴らは。」と片付けるのも結構です。
しかし、まだまだ続く売り手市場に生きる彼らには
「面白くない」会社に居続ける理由はありません。
とは言え、上司も辞めさせようとして
新人に接している訳でもありません。
多くの場合、良かれと思って「アドバイス」
しているのです。
そこで会社はどういう対策を取るべきか?
それは、新入社員研修の時間を少し割いて上司向けに
新入社員の「受け入れ研修」をすることです。
様々なバックグラウンドを持つ上司全員に
部下育成スキル研修を行うのは、
とても重要なことですが、なかなか大変です。
しかし「受け入れ」研修であれば比較的簡単です。
この研修で伝えることはたった3つです。
それは
1)なぜ
2)どのように
3)何を
採用過程で行ったかを人事部と各部署の上司たちと
共有するだけです。
出来たら、その情報を部内、課内で部下に
共有してもらえるように読めば伝わる資料を配布すれば
もっと良いでしょう。
たったこれだけで、「思ってたのと違う」という
新入社員のストレスは大きく変わってくるはずです。
先ほどストレスの本質が「変化」であり、
そのギャップが大きければ大きいほど、
深刻なストレスになると書きました。
一方でサプライズプレゼントのように、
日常の中で「あっ」と言わせるような
想定外の喜びを経験することもストレスに
なるのは事実です。
しかし、こういったポジティブなストレスは
人に元気を与えます。
「社会に出るって大変なんだろうな」と思っていたら、
意外とスムーズに社会人デビューできた。
迷いながらも上司の指導の通りに業務を進めていたら、
大きな契約が決まってしまった・・・。
願わくば私たち大人は、
このようなポジティブなストレスを与え、
理想と現実のギャップ (Gap)
ブリッジ(Bridge;橋渡し)出来るような
上司になりたいものです。
それが私たちギャブリッジパートナーズの
願いです。