マーケティングで「ドリルと穴」の話を
されることがありますが、ご存知ですか?
「ドリルを売るには穴を売れ」という佐藤義典さんの
本も売れましたね。
超簡単な話にまとめると、
ドリルを買いに来た人はドリルが欲しいのではなく、
穴が欲しいのである。
それゆえ、ドリルの販売者はドリルの性能や
機能を説明するのではなく、どんな穴が掘りたいのか聞いて、
それに合うドリルを提案するのだ。
といったものです。
あるいは、長期的な信頼関係や、お客様の願望を直接的かつ
、スピーディーに解決するのであれば、
既に穴の開いた木材をご提案してもいいかもしれません。
素晴らしい本なので、
正確には原著を読まれてくださいね。
コンサルティングもコーチングも「ドリル」であり、
「穴」はクライアントさんの求める結果を出すための
戦略や戦術、あるいは、
主体性を持って望む結果を出す事です。
ただ、これは、私たちコンサル、コーチにとっての
「穴」であり、クライアントさんにとっては、
これもまたドリルなのかも知れません。
その戦術や戦略、主体性を持って結果を出す事で、
クライアントさんはが欲しいのか?
私は、この質問を自分にも投げかけます。
そのクライアントさんは、どこにいる、
どんな人で、なぜそれが欲しいのか?
これを明確にする事が「目指す穴」像を
探る第一歩かもしれません。
また、思考をさらに進めて、その「穴」がある
未来や社会、あるいは生活が
クライアントさんにとって、
どんなに魅力的で、人生にいい影響を与えてくれるのか、
最初にお会いさせていただいた時に
擬似体験していただきたいと考えています。
私は子供の頃に自転車を買ってもらい、
高校の時に原付バイクを買い、
大学の時に車を買いました。
歩く・走る生活から自転車に乗れるようになって、
私の人生はバラ色になりました。
(幼稚園生の人生ではありますが 笑)
どこまでも友達のところに遊びに行けるわけです。
高校に入って、バイクに乗ると、そのスピードと楽さに
パララダイムシフトを経験します。
これさえあればどこまでも行ける!
そう思っていました。
しかし、車を買った瞬間、
日常の足としての機能で考えた時、
もうバイクにも戻れないわけです。
雨風がしのげて、エアコンが付き、音楽が聴ける。
しかも、生身の「体むき出し」のバイクに比べれば、
事故にあった時の危険性も大幅に軽減される。
このような体験をした方は多いのではないでしょうか?
車に乗る前にはバイクで十分満足だったわけです。
もちろん、車のある生活を既に楽しんでいる人が
欲しい「穴」と、原付バイクから車に初めて買い替える人の
「穴」は違うでしょう。
しかし、少なくともその車のエンジンパワーや
ブレーキの制動距離などを説明することが
すべてのお客さんにマッチした営業手法ではありません。
このように、自分のサービスやセミナーのタイトル、
セールスレターを考える時、想定するお客様が
まだ経験できていない魅力ある人生を疑似体験的に
見せて差し上げる事で何かの理由で躊躇されている
一歩を踏み出して頂けたらと思います。
自分の商品を購入してもらうことで、
お客様にはどんな楽しい未来が待っているのでしょうか?
そんな質問を自分に投げかけています。