コラム

真空

コラム 2016/01/29


先週末はセミナーで東京にいました。
今、福岡行きの飛行機でこの文章を書いています。

東京に住んでいる人には当たり前のことも、

地方に住んでいる人にはそうでない場合があります。

例えば情報の鮮度と量。

私は東京、名古屋、大阪、福岡で仕事をしておりますが、

東京で生まれた言葉や考え方が私の住んでいる福岡に

来るまで到達するのに半年くらいかかる気がします。

(決して福岡を馬鹿にしている訳ではありません。

私、福岡生まれですから・・・。)

もちろん、その半年の間に消えて無くなってしまう

言葉や考え方がほとんどです。

しかし、消えて無くなってしまったものに

価値がなかったのかというとそうではありません。

異なる組み合わせやタイミング、

使われ方で再び現れてきます。

この情報のシャワーをどう浴びるかというのは、

これからの時代とても大事になってくるでしょう。

一つのヒントは意図を持つということ。

ある意図を持つと、人はその意図に沿う情報が

際立って耳に届いてきます。

このマークをご存じですか?

リンクはこちらから。

お子さんがいる方はご存知ではないでしょうか。
これは、妊婦さんがいただくキーホルダーのデザインです。

私も全く知らなかったのですが、

妻が妊娠したきっかけでこれを知った以降は、

街でこのキーホルダーを見かけることが「多く」なりました。

実際には、妊婦さんの数が増えたのではなく、

私が「多く」気づくようになっただけなのですが・・・。

今日、この文章を読まれた方で、

今日までこのマークを知らなかった方も、

今日以降、気づく事が多くなるでしょう。

他にも、自分が欲しいと思っているバッグがあれば、

それを持っている人が目に付いたり、

結婚を控えている人には、結婚式場が

目に付いたりするなど、

同様のことが起こると思います。

ーーー

コンサルティングの中で、クライアント様に

何か問題解決出来そうな糸口を質問させていただいても、

答えが出てこない事がしばしばあります。

しかし、私はこの「答えがないという『答え』」も、

またひとつの「答え」であると考えています。

質問をされると脳は答えを探そうとします。

しかし、その答えがないと、

そこにぽっかりと穴が開いたような感覚を覚えます。

私はこれを「脳に真空状態が出来る」と呼んでいますが、

この真空状態を作っておくことは、とても大事なことです。

Studying concept: Painted white Head With Keyhole icon on Black Brick wall background with Scheme Of Hand Drawn Education Icons, 3d render

その真空は意図として、答えを探し続けるきっかけを
生むのです。

りんごが木から落ちるのを見て、重力を発見した人がいます。

風呂に入り、お湯がこぼれるのを見て、浮力を発見した人がいます。

「答え」はひょんなところからやってきます。
これをセレンディピティ効果と呼びます。

初めてこの言葉を聞く方は、セレンディピティ??と

思うかもしれません。

今日はあえて、この説明はせずに、脳の真空状態を作って

おきたいと思います。

ついついネット検索してしまった方は、

答えがないことの素晴らしさを実感していただけたのでは

ないでしょうか。

答えがないことを楽しんでみませんか。

それは、答えがあるよりもエキサイティングなことかもしれません。



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