コラム

天職に就くのに必要なものとは

コラム 2016/02/16


私は、仕事柄多くの就職を控えた大学生さんに

会ってきました。

ところが、就職活動をしていても
「私は本当はどんな仕事をしたいのか分かりません。」
いう方が非常に多いのです。

また、「人を笑顔にする仕事に就きたい。」
というぼんやりしたビジョンしか描けない人も多い
・・・というより、
ほとんどの学生さんはそのような状態です。

もちろん、人を笑顔にしたら嬉しいでしょう。

しかし、人を笑顔にしないビジネスなど
存在し得るでしょうか?

お化け屋敷?絶叫マシーン?ホラー映画?

しかし、これらの「人を怖がらせるビジネス」すらも、
人生のスパイスとして考えてみると、
長期的には笑顔を呼ぶのではないでしょうか。

大好きな恋人の手を初めて握る
いいきっかけ作りにもなるかもしれません。笑

そういう意味では「人を笑顔にする仕事に就きたい。」
というのは、「何がしたいか分かりません。」
とほぼ同義語と言っても過言ではありません。

これでは、自分で天職にありつける事は
難しいと言わざるを得ません。

「●●さん、私があなたの天職です。」と、
仕事側から求職者にアピールしてくる事はないからです。

では、どういう状態になれば、
自分に向いた仕事が見つかりやすくなるでしょうか。

そこで、僭越ながら、私がどうやって今の仕事を選び
また、なぜそれを楽しめているかを
お伝えしたいと思います。

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振り返ってみると、誰しもサッカーや
お絵描きなどに熱中していた経験が
あるのではないでしょうか。

しかし、なぜそれが好きなのか、じっくり考えた事が
ある人はまれです。

一言にサッカーが好きだと言っても、
実はその理由は様々なのです。

・とにかく強いチームに入って「相手チームに勝つ事」
が好きだという人。

・勝ち負けよりも、「チームメイトと共有する時間」
が好きだという人。

・技を磨いて、「出来なかったプレイが出来るように
なる事」が嬉しいという人。

このように、サッカーが好きとは言っても、
その理由は人によって異なるのです。

しかし、一方でこの理由を冷静に見てみると、
別にサッカーでなくても野球でも
バレーボールでも同じような喜びを
感じる事は可能です。

野球でもバレーボールでも「相手チームに勝つ事」
「チームメイトと共有する時間」
「出来なかったプレイが出来るようになる事」
は得られるのです。

こう考えると、自分が好きだった事の
真の理由を知る事で、
一見関係のない分野にも自分の
「好きのヒント」が隠れている事が分かります。

私は学生の頃、バスケットボールをしていました。

今考えると、辛い練習であっても少しずつ
巧くなることで成長を感じる事や、
仲間と一緒に辛い時も楽しい時も時を過ごした事や、
後輩にちょっとしたコツを教えてあげる事で
喜んでもらえる事が嬉しかったように思います。

そして、今、私はビジネスや
コミュニケーションスキルを学び、
その技術を磨く事で成長を喜び、
よりよいコンサルティングプログラムや
セミナーを仲間と一緒に考えながら一体感を感じ、
クライアント様や受講者様をサポートしたり、
時に教えたりさせていただき、
喜んでもらえる事を私自身が喜んだりしています。

そういう意味では、私はコンサルティングや
コーチングそのものというより、
それらを通じて、このような感情を
得る事が出来るから好きなのです。

そして、その感情というのは自分の
価値観から来ています。

成長や仲間との一体感、
人に教えて貢献する喜びを私は感じますが、
それを感じない人もいるはずです。

その違いを生むのが価値観です。

価値観とは、世の中にあるすべての物や事に
対する価値をどう観るかという個人的な基準や傾向の
ことです。

基本的に、価値観は生きていく中で
経験する体験とその時に得た感情が結びつき、
それが繰り返し積み重なる事で醸成されます。

従って、自分の好きな仕事を見出すためには、
自分の価値観が明確になっている必要があるのです。

あなたはどんな事に、
なぜ喜びを感じているでしょうか。

それを見つめる事は、
あなたの「天職」を見つけるヒントになります。

場合によっては、「既に天職は見つかっていた」
なんていう事もあり得るかも知れません。

あなたが没頭していた事は何ですか?

そして、それを通じて感じていた喜びの
本質は何ですか?

そこに自分の大事にしたい価値、
すなわち価値観のヒントが隠れています。

成長
つながり
貢献
安定
勝利
美しさ
格好良さ
努力
スピード

いろいろな価値の観方があります。

その価値観を知る事が天職に就く第一歩でしょう。



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