コラム

「もったいない」の本質

コラム 2016/02/08


フランスで、大手スーパーマーケットが
まだ食べられる食品を廃棄処分することを
禁じる法律が制定されたとのことですね。

売れ残り食品の廃棄を禁止する法律、フランスが全会一致で可決

これを読んで、元流通業界にいた人間として
考えました。

「もったいない」のは余ったものを捨てる
事ではなく、その本質は作り過ぎる事、
買いすぎる事だと思うのです。

そういう意味で、流通業界は廃棄見込み分の
原価を商品に乗せるのではなく、
ジャストインタイムで商品を
配送できるシステム開発に
投資すべきだと思います。

一方で、我々生活者も「食べ物は腐る」
という当たり前の事を前提に商品を
選ぶ必要があります。

なぜなら、その当たり前の事に
逆らうような結果を流通業界に
依存する事が、様々な歪みを生むからです。

トピックの産廃問題や過剰包装。
商品を美しく見せるための
合成着色料や保存料、そして農薬。

常温でも食品を持ち歩きたいという
声に応えるために使う各種添加物に消毒剤。

それでも新鮮を求め、保存料を嫌がる
人のための配送便増加による
物流過多が招く渋滞、CO2問題。

そして、そんなニーズを満たしながらも
価格を下げるために行われる
動物ワクチンに遺伝子組み換え、
自然の摂理を大きく逸脱した蓄養等々。

(この辺の影響がアトピーや癌など、
人体にどう現れるか、動物の命に関わる
倫理問題などは、専門外なので、
感知しません。)

cows のコピー

一部の犯罪を犯す企業活動を除いては、
全部、消費者ニーズに応えた結果と
言っても過言ではないのかもしれません。

ただ、企業が消費者ニーズに合わせるのは
マーケティング戦略上当たり前の事なので、
それを責めるつもりはありません。

そこでイノベーション生み出してる
業界の功労者もたくさんもいるはずです。

問題は我々が、当事者として主体的に
この問題にどう向き合うかという事。

政府や行政の対応を待つ必要はないと
思うのです。

食べ物は腐るのだから、上手に買って、
上手に調理し、美味しく消費すれば
それだけでいい。

せっかくの食材を不味くたべると
もったいないですからね。



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