コラム

採用に苦しむ企業に共通する「足りていないもの」とは?

コラム 2018/01/09


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「ウチにはいい人材を採用することができなくて……」

こんにちは。
ギャブリッジパートナーズ株式会社の松尾です。

弊社の業務上、多くの企業の頭を悩ませる
「採用」に携わる機会が非常に多くあります。
採用は企業の事業展開の根源でもある人材の確保に
関わることですから、
人事に関わる担当者様も
自社発展のために尽力されることと思います。

ただ、この求職者側の強力な売り手市場において、
本当に欲しい人材を採用できている企業と
そうでない会社は
二極化の様相を呈しています。
そのような中で、採用がうまくいっていない企業様は
一様に卑屈になってしまい、口を揃えたかのように
多くの採用担当者様から冒頭の言葉を耳にするのです。

またこの言葉の後ろには、次のお決まりのフレーズまで
続きます。

「ウチは人気業種じゃないし、大手でもないから
いい人材が集まらないんです……」

▼「人気業種」であれば、いい人材を集めることができる。
▼「大手」であれば、いい人材を採用することができる。

今の就職トレンドや、ネームバリュー、「大手企業=安定」の
思考がまだ色濃く残る中、それはないとは言い切れないことも
事実です。
実際、人気の大手企業には新卒・中途採用ともに一度求人を
出すと、多くの求職者がその狭き門を目指して集まります。
そんな人気企業の求人応募状況を横目に、応募者が集まらない
状況を
経験したことのある人事担当者様であれば、
そう思うのも無理はありません。

しかし、本当に「人気業種」や「大手企業」ではないから
欲しいと思っている人材が集まらないのでしょうか。

その答えは「NO」といっても問題ないでしょう。
私が支援させていただいている企業様でもそうですが、
業種、企業希望に関係なく、理想的な人材の求職者採用に
成功している企業というのは存在します。
こうした企業に必ずしも膨大な採用予算はありません。

しかし、もしかするとその会社と同等、あるいは
それより不利な状況にある企業においても、
理想の人材の確保に成功している企業は存在します。
それができている会社・できていない会社では、一体何が
違うのでしょうか。

実は採用に苦しむ企業に共通のある ” 力 ” が足りていない事に
気づかず、企業規模や予算の有無を言い訳に採用の成功を
放棄しているのです。
それではその “ 能力 “ とは、一体何なのでしょうか。

その答えは、” 人材調達力 ” です。
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色 色鉛筆 個性

ここでいう人材調達力とは、

「企業が人を雇い、定着させ、活躍できる社員を育む力」

と定義します。

そしてこの “ 人材調達力 ” には、それを形成する
3つの柱が存在しています。
それは、

▼ 育成力


▼ 採用力


▼ 代謝力

の3つです。

まず「育成力」とは、社内に部下育成システム・研修制度の
円滑な運用がなされ、社員が構造的に育っていく
仕組みのある状態を言います。

次に「採用力」とは、自社の欲しい人材を絞って集め、
興味を持ってもらい、採用・定着させる仕組みと
採用ブランドの向上施策の両立を指します。

最後の「代謝力」とは、会社のビジョンや価値観を
社員に周知させる仕組みと、
その価値観やビジョンを共有出来、会社で活躍できる人が
残り、
そうでない人が自然と「卒業」していく
仕組みの両立を指します。

従って、誤解を恐れずに言うと
“ 採用だけ考えても、それだけでは意味がない ” と
いうことになります。
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採用は手段であり、その本質的目的は企業の存続と発展です。
人が入社しさえすればいいわけではないのです。


しかし、多くの企業や採用担当者の方は、とりあえず必要な
人材の
人数確保のための「採用手法」にフォーカスを
されています。
「採用がうまくいけば、全てうまくいく」と考える企業や
人事担当者様が多いのではないかと疑わざるを得ません。

もちろん、ただ採用出来ただけでは意味がないことは
明らかです。


先述の通り、そもそも採用というのは企業力の底上げのために
行うものですから、
採用をゴールとして考えてしまっては
意味がありません。


採用はあくまで「企業力の底上げの一手段」に過ぎないのです。
真の意味での人材調達を成功させ、企業力の底上げを
叶えるためには、
経営視点での人事戦略を踏まえた採用戦略が
必要になってくるのです。

とは言え、企業が経営戦略に基づいた「人材調達力」を
養うにあたり、「育成力」「採用力」「代謝力」が必要とは
言ったものの、
具体的に何を補填すればいいのでしょうか。

来週のコラムでは、その中でも最も総合的な人材調達力の向上に
有効な「育成力」にスポットライトを当て、
ご紹介できればと思います。

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