コラム

採用難時代に求められるホンモノの「採用力」とは?

コラム 2018/01/23


Plant de poivrons à 4 feuilles

こんにちは。
ギャブリッジパートナーズ株式会社の松尾です。

前回は人財調達力の3本柱の1つ、
「育成力」についてご紹介いたしました。

家を建てる時も、まずは土地の整備が必要。
採用活動を行う際にも採用を考える前に、
採用しても簡単には辞め(させ)ない
社内環境を整備する必要がありますね。

この土台をしっかり作ることで、
あなたの会社でこそ活躍できる社員が
積み重なって「純増」していきます。

しかも、会社の成長や社会の変化に
合わせて成長しながらです。

このことは本質定期な企業力の向上のために
非常に重要なことですからしっかり
覚えていてくださいね。

さて、それでは2つ目の柱、
「採用力」のお話に移ります。

採用力に関しても育成力と同じく、
3つの要素から説明することができます。

それは・・・

▼(1) 狙って自社に興味を示す母集団を形成し、
採用という結果に導く採用システム構築力

▼(2) 自社の理念やビジョンを魅力的に伝えながら、
入社の動機付けをするプレゼンテーション力

▼(3) 会社説明会や面接の接触を通じ、
合格者も不合格者も辞退者も会社の良さを
口コミしてくれる採用ブランディング力

という3つの要素です。

(1)の「採用システム構築力」とは、まさしく、
採用のプロセスを「システム化」することです。

では、システムとはなんでしょうか?

システムとは、AをBというシステムを
通すことでCになるという事です。

例えば、100円玉を入れてボタンを押せば(A)、
ジュースが出てくる(C)という結果を導くのが
自動販売機というシステム(B)です。

同じく、採用プロセスを細分化した時に
それぞれのプロセスがシステムになっているか
ということを考えたことがあるでしょうか?

募集記事というシステムには
どういう状態の人(A)をどういう状態(C)に
させようという明確な意図がありますか?

そして、次は、募集記事を読んだ状態の人を
(A)とし、会社説明会というシステムを
経験することでどういう状態にしようと
明確なゴールを設定していますか?

このように、各採用プロセスを
1つのシステムと考え、入社までを
一連の連続的なシステムと捉えて
複合システムを構築できている会社は
とても少ないものです。

Glasd model of an double helix dna sstrand

募集広告だけでミスマッチなく社員を
入社させるなんていう無謀なことを
行なっている会社や募集媒体企業には
システム思考がありません。

そればまさしく、街で歩いている
異性にいきなりプロポーズするようなものです。

このように、求職者との関係性を築いていく
仕組みをしっかり構築できる会社こそが
本当にいい採用ができるのです。

(2)の「プレゼンテーション力」は、
募集記事や説明会でいかに求職者が
この会社に入りたいと思わせるような
魅力的な伝える力のことです。

最近では、アカデミックな内容を
上手にプレゼンテーションする
番組を見かけるようになりました。

また、企業の新商品発表会や
株主総会でも「魅せる」工夫をされる
会社が増えてきています。

採用担当者は採用するという目的に
対してプロ意識を持たなければなりません。

相手に興味を持ってもらえるような
文章展開の仕方、写真の使い方、
立ち止まってでも話を聞きたいと
思わせるような身なり、話し方、身振り。

このような事に本気で取り込んでいる
人事部は確かに稀です。

しかし、稀だからこそ、これにしっかり
取り組めれば一気にライバルを
引き離すことが出来ます。

プレゼンの神様と言われたアップルの
創業者スティーブ・ジョブズ氏が
最初からプレゼンが上手かったとは
思えません。

きっと、ものすごい努力と訓練を
したはずです。

そのような努力をしたからこそ、
魅力的な商品とプレゼンテーションが
相まってあのような素晴らしい成果を
出せたのではないでしょうか?

自戒を含めて申しますが、
もちろん、スティーブ・ジョブズ氏の
ようになるのは簡単ではありません。

しかし、この努力を「全く」していない
会社がほとんどです。

今の出来る範囲で頑張っているという
程度では努力しているとは言えません。

採用は会社の存続を本当に左右する
重要な経営活動です。

そのことをしっかり認識し、
最優先事項としてプレゼンテーション力を
磨く必要があります。

経営者の方は、「頭は良いけど人付き合いや
営業が不得意な人」を人事部長にしては
いけません。

頭も良くて、バリバリ営業や交渉が
出来るようなIQもEQも高いエース人材を
人事部長に任命してください。

そして、最も情熱的で、最も優秀な
社長自身も最高のパフォーマンスで
採用プレゼンに取り組んでください。

未来のエースは現在のエースの背中に
憧れて入社してくるのです。

A pride of lions soaking up the mid-day sun. Serengeti National Park, Tanzania

3つ目の「採用ブランディング力」も
とても大事な要素です。

採用ブランディングとは文字通り
「あの会社の人事部はいい人が多い。」とか、
「あの会社の説明会は勉強になる。」といった
認知がされている状態を作っていくことです。

例えば、面接官の身だしなみが悪く
求職者を見下すような態度を取ったり、
面接中に居眠りをしたりするような体験を
したらどうなるでしょう?

すぐにSNSで噂になってしまいますね。

負のブランディングが出来上がりです。

一方で、求職者一人一人との出会いを
大切にし、わざわざ説明会や面接に
足を運んでくれる事に対する労いの気持ちが
溢れるような対応や求職者目線の丁寧な
説明がなされたらどうでしょうか?

「きっと入社しても大切にされるだろうな。」と
多くの求職者は感じるはずです。

優秀な求職者であればあるほど、
「きっとこの会社の営業はすごいぞ!」、
「商品開発も間違いなくユーザー目線が
しっかりしているはずだ!」といろんな事に
気づくはずです。

このような対応が当たり前になってくれば、
それが採用ブランディングとなり、
例え不採用になった求職者や
労働条件が合わずに辞退をした求職者からも
「ここはすごくいい会社だったな!」
「これからもこの会社の商品を買おう!」
という関係性が出来上がっていきます。

また、この良好な関係性が
自分の後輩や他の求職者への大きな
影響力を持つ「口コミ」の原動力と
なっていくのです。

そして、このクチコミには1円のお金も
かかっていないのです。

如何に採用を成功させるかが
注目されがちです。

しかしこの採用難、売り手市場時代において、
従来通りの方法では採用を成功させることが
難しくなりました。

時代が変わるにつれて、採用方法も変わります。

強いものが生き残るのではなく、
生き残ったものが強いとは言いますが、
変化に対応できない企業は弱体化して
いかざるを得ないのです。

もちろん変化への対応は楽ではありません。
しかしその変化へ如何に早く対応できるか。

それが採用担当者の仕事そのもの
ではないでしょうか。

もし変化への意欲はあるけど方法がわからない、
他社の例を聞きたいという場合は、
ぜひ弊社にお問い合わせください。

さて、次回は人財調達力の3つの柱の最後になる
「代謝力」についてお伝えできればと思います。

ぜひ、チェックしてみてくださいね。

 

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