まもなくゴールデンウィークです。
ご存知の通り、ゴールデンウィークには
多くの人が大型の連休を取ります。
休みを取れば人が動きます。
この人が動く期間中に
是非お勧めしておきたい施策があります。
それは、入社3〜5年程度の若手社員が
ゴールデンウィーク中に就活生や
大学生の後輩に会う機会があった時に、
リクルーター的な関わりで関係を
持ってもらう事です。
特にあなたの会社で活躍している社員が
学生の時の部活動やサークル活動、
研究室やゼミなど深い関係性を
持っていた後輩に会う時には
是非試して頂きたいと思います。
制度化して、一定のお茶代や食事代、
交通費などを会社が負担するのも
いいアイデアです。
この時期の就活生は、
ほぼ間違いなく就職に関する不安を
抱えています。
この不安の正体は就職という
まだ経験のない事に対して
「何が分かっていないかわからない事」
です。
しかし、その不安を解消する為に
相談が出来る相手はほとんどいません。
身近な「大人」である親は年が
離れている為、就職のアドバイスが
古く感じるし、大学の就職担当者や
就職カウンセラーも、残念ながら
ビジネスマンとしてのリアルな
キャリアを持っていることは稀です。
もし、そんな不安や戸惑いを感じている
学生が信頼できる先輩から
社会に出るとはどんな事なのか
直接話を聞けたらどうでしょうか?
きっと、真剣に話に耳を傾け、
興味を持ってくれるはずです。
大切なのは、この時に「口説き」に
走らせない事です。
口説く代わりに、頼れるカッコいい
先輩として、以下の5点を
話してもらいます。
1)自分が学生の頃に持っていた不安
2)学生時代にやっておいたほうがいい事
3)「会社に入って」成長できた事
4)「会社での」仕事の楽しみややりがい
5)「会社を通じての」将来の夢、目標
全て網羅出来れば一番いいですが、
そうでなくても構いません。
大事なのは
1)事前に話す内容を考えておく事
2)後輩の就活の不安を軽くする事
3)先輩として好印象を持ってもらう事
です。
但し、最後にこれだけは
伝えてもらってください。
それは・・・
*困ったらいつでも連絡して来ていい事*
連絡手段はSNSのメッセージや
ショートメール、電話など
何でもいいでしょう。
ここで先輩に感謝と共感をしてくれ、
その後輩にあなたの会社に興味があれば、
ナビへのエントエリーや説明会への
参加などのアクションがあるでしょう。
もし、その後輩の働きたい会社像と
あなたの会社の現状に乖離があり、
直接の採用ターゲットにならなくても、
その周りにいる「あなたの会社に
合いそうな人」、「あなたの会社や
業界を就職先として希望する人」に
宣伝媒体として情報を提供してくれる
可能性が高くなります。
現代はSNSの時代です。
仲間内ではリアルな就活の悩みが
ネット上で飛び交っています。
その中で、
「俺の先輩の会社、お前に合ってるかもよ。
紹介しようか?」
「あ、あなたのやってる研究なら、
私の先輩の研究所で経験者を探してたよ。
連絡取ってみる?」
という話になってくるはずです。
そして見落としてはならないことは、
このように困った時に助けてもらえる人は、
日頃から周りにいい影響や貢献を
している人です。
社会的な価値提供の習慣を持っている人に、
いい情報が集まってくるのです。
言わずもがなですが、社会的な価値提供を
する会社にはいい人材が集まって来ます。
あなたの会社ではどうですか?
母集団形成に大事な事は「因果関係」と
「相関関係」の視点を持つ事です。
機械を開発する社員が欲しければ
機械の開発を研究する学生に
アプローチすればいいでしょう。
これが原因と結果が直接的な
因果関係的アプローチです。
確かに効率的ではありますが、
この売り手市場では因果関係だけでの
採用活動は競争も激しい上、
ややもすると、求職者に
「狙っている感」を与えてしまいます。
一方の相関関係的アプローチは
「優秀な学生には優秀な就活生の
知り合いがいる可能性が高い」
「自社で活躍する社員は
自社で活躍できる学生と繋がっている
可能性が高い」といった
直接的ではないながらも
ある一定の関連性が認められる
関係性上での母集団形成戦略です。
マーケティングのうまい企業は
この手法を使っています。
年会費の高いクレジットカード会社からは、
高所得者向けの通販雑誌やワインの頒布会、
保険の案内などが請求書とは別に
送られています。
わたしは仕事柄出張が多く、
よく飛行に乗るのですが、
その機中の機内販売雑誌には
わたしが必ずしも必要ではないけれど、
妻のお土産に手頃な価格の
ハンドクリームやスカーフ、バッグなど、
あるいは子供向けのぬいぐるみや
飛行機のおもちゃなどが載っています。
目の前の人の「その先の人」を
意識しているのです。
もし、現状リクルーター制度の構築が
まだ出来ていなくてゴールデンウィークには
間に合わないという会社さんも
焦る事はありません。
今回紹介した事を日常的に行えば
いいだけです。
是非、あなたの会社そのものが
社会貢献出来る会社になり、
社会貢献出来る社員を
磁石のように引き寄せてください。
採用の成功をお祈りしております。
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